熱中症予防

熱中症予防
過度の我慢は禁物
7月に入り、猛烈な暑さが日本列島を襲っている。
気象庁によると7月上旬の平均気温(速報値)は北日本
で過去最高となり、東日本では平年より2.2度、西日
本では同1.8度高かった。


今年は、関東甲信越や九州〜東海地方で平年より6〜15
日早く梅雨が明けた。


梅雨明け直後は、身体が厚さに慣れていないので、熱中
症になり易い、こまめな水分補給や塩分の摂取で予防に
努めたい。


気象庁の3箇月予報によれば、7〜9月は太平洋高気圧
が平年より強く張出、北日本から西日本にかけて高温傾
向が続く見込みという。


熱中症予防には気温が高い時間帯は激しい運動を避け、
冷房を適切に使うことが大切だ。


暑さを過度に我慢するのは禁物である。
東日本大震災から3年目の夏を迎え、政府は7〜9月の
平日午前9時から午後8時まで、企業や家庭に自主的な
節電を要請している。


不要な電気の使用は控えるべきだが、電力不足が心配だ
からと冷房を使わず、熱中症になってしまっては元も子
もない。

政府によれば、猛暑だった2010年並みの暑さとなって
も、今夏は大手電力各社の電力供給能力に余力があるという。


勿論、冷房の利いた公共施設や飲食店などで涼しさを共有
し、自宅の電気代も節約する「クールシェア」等の取り組
みは大歓迎である。


熱中症は、暑さで体内の水分や塩分のバランスが崩れる
ことで起き、体温上昇や痙攣、意識障害などの症状が現
れる。


重症化すると命に係わる。
症状が出たら涼しい場所に移し、扇風機や水を使って体
を冷やす。


自力で水が飲めないようなら、救急搬送が必要だ。
特に注意が必要なのは高齢者である。


体温調節が低下し、暑さや喉の渇きも感じにくくなって
いる。


東京都監察医務院によると、6〜10日に東京23区で
熱中症でなくなった11人は全員60歳以上。


10人は屋内にいたが、冷房を使っていなかった。
高齢者だけでクラス世帯では、熱中症に気づかないまま
に体調を崩しかねない。


どうやって見守るのか、地域や自治体の取り組みも問われる。
乳幼児も要注意である。


体温調節機能が発達していないうえ、背が低いので、地
面からの熱を受け易い。


熱中症は弱者を直撃するのだ。
政府は、今年7月を「熱中症予防強化月間」と定めた。


環境省は、全国841地点で熱中症の危険度を予測し、
ホームページで公表している。


こうした情報も上手に活用しよう。
地球温暖化や都市部のヒートアイランド現象の進展、高
齢化に伴い、熱中症の危険性は今後一層高まるはずだ。


熱中症に備える知恵を、社会全体で蓄積していきたい。
 【毎日新聞 2013/7/14 朝刊 社説 】より



以上、新聞紙上に掲載されていた記事より大事なことと思い、
引用しました。




将来の寝たきりを回避するための一冊 ロコ・トレ