円安なのに輸出が伸びない

円安なのに何故輸出は伸びないの?



難しそうな話で甚だ恐縮しますが、アベノミクスの恩恵に浴し
てない者にとって大変気がかりなことなので、敢えてトライ
してみます。



「円安なのに何故輸出は伸びないの?」この疑問に答えてく
れそうな記事を見つけましたので、これをお伝えしてみます。



アベノミクスによる円安と株高が、日本経済の構造転換を浮き
彫りにしつつあります。



個人消費に回復の兆しが見られる一方で、円安にもかかわらず
輸出の回復が遅々として進みません。



両極端なこの現象は、日本が輸出主導型の経済から個人消費
導型経済への変化を示している可能性があります。



本格的に個人消費が拡大?
昨年末に日経平均が上昇を始めてから、個人消費の拡大が顕著
になってきています。



当初は高級ブランドや外車など富裕層向けの商品が中心であっ
たことから、株高による限定的な資産効果(手持ち資産の価格
が上がることで購入意欲が高まり消費が増えること)と思われ
ていました。



しかし、3月に入ると衣類や生活用品の売上増加など、消費拡大
が中間層にも波及していることを示す兆候が出始めました。



4月に入って多少の減速が見られるものの、個人消費の堅調さ
が目立っています。



円安にもかかわらず、輸出が回復しない
一方で、日本経済の柱である輸出産業は低迷が続いています。



北米向け輸出が好調な自動車関連産業を除くと、多くの業界で
円安にも関わらず輸出が伸びていません。



財務省が発表した4月の貿易収支は約8800億円の赤字となりました。



貿易収支の赤字は10カ月連続で、4月の赤字額としては過去最高
を更新しています。



円安は輸入金額を上昇させる一方、輸出金額も上昇させます。
このため本来であれば円安によって一方的に赤字になることは
ありません。



しかし、日本の貿易収支は円安の進展から数か月経っても一向
に改善していません。



その理由は、輸出数量そのものが減少しているからです。



輸出が不振なのは競争力の低下が原因



これまで輸出金額と輸出数量は、ほぼ同じを動きを見せてきま
した。



しかし円安の進展以降、肝心の数量は下落の一途を辿っており、
特に2月には対前年比15.8%という大幅なマイナスを記録しました。




3月以降も輸出数量と金額の乖離はさらに激しくなってきています。



輸出の数量が増加しないのはズバリ、日本製品の競争力がなく
なってきているからです。



もし、競争力が低下しているのだとすると、改善にはかなりの
時間がかかり、円安による輸出回復で景気を刺激するシナリオ
はすぐには成立しないことになります。



製造業の衰退は悪いことではない?



かなり悲観的な話に聞こえるかもしれませんが、輸出産業の衰
退は必ずしも悪いことばかりではありません。



今回の円安は日本の産業構造を変えるチャンスでもあるのです。



これまでの日本経済はすべて輸出に頼ってきました。
輸出産業は為替の影響を大きく受けますが、トヨタのように付
加価値の高い商品を揃え、海外販売が国内販売をはるかに上回
っているような会社は、為替に関係なく好業績を上げることが
できます。



2013年3月期のトヨタの決算は、営業利益が前年比3.7倍という
良好なものでした。



好決算の最大の理由は、円安ではなく北米市場と中国市場の販
売が増加したことです。



一方、価格競争に巻き込まれ、販売不振が続く電機メーカー各
社は存続さえ危うい状況です。



個人消費が主導する成熟型経済では、ユニクロのような内需
の企業が躍進し、製造業では日本での生産や販売にこだわらな
いグローバルな企業だけが生き残ります。



工場の海外移転で一時的に雇用は失われても、現地法人からの
巨額の配当で結果的に日本の経常黒字は維持されることになり
ます。



そして国内ではお金の流れが変化し、新しい業態やサービスが
模索されるようになり、失われた雇用はこの新しい内需産業が
吸収するはずです。



輸出が不振であるにもかかわらず、個人消費が堅調に推移する
というのは、これまでの日本経済には見られなかった現象とい
えます。



もしこれが産業構造の転換を示唆しているのなら、それは日本
にとって最後のチャンスでもあるのです。




このチャンスを生かすも殺すも日本人次第といえるでしょう。



如何ですか?理解できましたか。
どうやら根が深そうな事案のようです。
日本の産業構造の変動も含むマクロ経済の変動のようです。
理解できなくとも、我ら庶民にはそれほど影響はないようで
す。理解不能でも財布の中身に影響はないようです。



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