初夏の陽気

今日は、よく晴れた一日でした。
少し急いで歩くと汗ばむほどの陽気でした。
どうやら、春は過ぎて初夏へとなだれ込んだみたいです。
日向より日陰の方が好ましい季節になりましたネ。


そこで、歩行の際には木陰又は建物の陰を選って歩くことにな
ります。
そして今日、陰を縫って歩くうちに、昨年のことが思い出され
ました。
昨夏、一番暑い頃に、一地方都市に所用で行ったのですが、
この時は車で行かずにJRを利用して行きました。


そこで、行った所の市役所から一駅離れた別の市役所に行かね
ばならぬことになりました。


いつもの自分が住む街の感覚で、何も考えずに目的地を目指し
て市役所を出て、国道沿いに歩きながらタクシーの空車が来る
のを捜しながら目的地の方向へ歩き始めたのですが、中々タク
シーの空車は来ません。


私の住む街では、直ぐに空車を拾う事が可能なのですが、ここ
ではそうはいきません。
市役所の執務時間終了は迫って来るし、待てども捜せども空車
はこない。


焦りながら歩き続けていたのですが、この町には、ビルがなく
て、平家建の家が続いているのみで街路樹もありません。


カンカン照りの中をひたすら目的地向けて歩くしかありません
でした。


暫くしてやっと空車を見つけてタクシーに乗車ができ、なんと
か用事を済ますことができ、事なきを得たのですが、この時の
苦い思い出が、少し汗ばむような今日の天気により、蘇ってき
ました。


つくづく、街路樹の木陰の有難さ、ビルの陰の有難さを思い出
すと同時に、感謝の念を忘れがちな己の情念を、反省しなけれ
ばと改めて思い知らされました。




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