当たり前の有難さ

今、多くの日本人が何のために働くのか分からなくなっていますが、日本人は有史以来、家族を養うために必死で働いてきた。

処が世界最高級の豊かな国になって、働く喜びを見失ってしまったのです。
敗戦直後、日本は世界の一流国になるには半世紀たっても無理だと言われました。

でも20年で米国に次ぐ経済大国になった。
傑出した人もいましたが、少数の英雄が成し遂げたのでなく、多くの日本人の汗の賜物です。


明日は死ぬかも知れない。大切な家族を失うかも知れない。
戦争でそんな極限状態を過ごしたからこそ、家族の為に働けることが幸せで、働くことが日本を良くしていくことだという実感があった。

「働きバチ」と呼ばれたほど日本人はよく働きましたが、自分だけの幸福のためならあそこまで働けなかったと思います。

仕事は本来辛いものかも知れませんが、辛いけどベストを尽くすうちに家族を養うとか、世の中の役に立つとか、生きがいを見いだせるのでないでしょうか。


国民の幸福度を調べると、日本は世界ランキングの真ん中ぐらい。
世界有数の豊かな国なのにおかしな話です。


恵まれた環境にいながら自分を拭こうと思う人間が幸福になれるはずもありません。


「日本には夢も希望も無い」と話す若者がブランドバッグから携帯電話を取り出して喋っています。


彼等にとって豊さは生まれた時から当たり前にありますが、こんな恵まれた国が世界に他にあるのかをよく考えて欲しい。


私自身は生きていること、更に言うと家族の為に生きていることが一番の幸せなのです。


皆当たり前だと思っているけれど、そこに気付いたら人生楽しいですよ。
生きているだけ丸もうけ。
仕事には代わりの人がいるけれど、自分や家族の代わりはいない。


交換がきかないものを大事にすべきではないでしょうか。


以上は毎日新聞に掲載されていたものですが、印象に強く残っていたので、誰かの目に止まればとの想いから、引用してみました。



とりわけ、新社会人の若い方々に読んでもらいたいものです。
職場でのモチベーションを高く保つ為にというわけでもありません。



肩の力を抜いて、観点の相違で、人生をどうとでも観じることができることを理解して欲しかったというのが、動機です。





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