佐賀県学習履歴システム導入

佐賀県が4月から、児童・生徒一人一人について小学校から高
校までの学習履歴をインターネット上で管理する独自の教育情
報システムを導入する。


小学校に入学以降、進級や進学で担任が代わっても、教師が子
供の習熟度を把握できる国内初の学校版「電子カルテ」。
よりきめ細やかで的確な指導が期待できるとしている。


このシステムは「SEI−Net」で、公立の小中高に導入す
る。


学習管理の他、通知表作成や出欠状況の把握などの校務管理や
県教委や教師らが独自に作った教材などを共有できる教材管理
等の機能も併せ持つ。


県が11年度から独自に進める「先進的ICT利活用教育推進
事業」の一環で、約6億円をかけて開発した。
県立中・高から導入し、順次、市町立小・中に広げる。


これまで、各児童・生徒の学習履歴は学年が上がるごとに担任
が「指導要録」として文書にまとめ、新たな担任に引き継いで
きた。


しかし県教委によると、指導要録はあくまで概要版で「きめ細
かい指導には不十分だった」という。



電子データ化すれば医療カルテのように学習履歴を蓄積でき、
情報量は大幅に増加。


さらにシステム上で共有できる仕組みのため、小学校から中学
校、さらに高校への引き継ぎも円滑になるという。


担任らが成績などをパソコンで入力する。
個人情報のためシステムにアクセスするにはパスワードなどが
必要で、閲覧権限を担任や校長に限定するなど厳しく規制する。


同県教委教育情報化推進室は「生徒のつまずきや弱点はどこな
のかが過去にさかのぼって検証できるので、より的確な指導が
できる」と話している。



佐賀県は元々教育熱心な地域であり、昔鍋島藩といわれていた
頃からの伝統的な教育立国の良風が今も受け継がれていると、
理解したい。


教育する側からの、ハイテク技能の導入であるが、管理側の指
導体制の整備が教育を受ける側即ち生徒の学力向上に直ちに結
びつくことになれば結構なことであるが、呉々も情報管理には
厳重な措置を講じて貰いたいものである。


しかし、学校卒業後社会人となっても、自分の学校での成績が
正確に残っているということは、なんとなく薄気味悪い話では
ある。





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