瓦版斜め読み(うなれ「ヤマトボール」)

WBCの日本代表候補に選出されている巨人・内海哲也投手
(30)は、巨人軍の優勝旅行先のハワイで自主トレを開始。


本大会で使うウイニングショットのチェンジアップを“ヤマト
ボール”と命名した。


魂を込めた投球で、激しい先発争いに食い込む覚悟だ。



南国ハワイの午前7時は、まだ薄暗い。
内海を先頭に、高木康、小山、宮国の“内海軍団”が宿舎前の
公園に姿を現した。


イルカ見学ツアーや観光地見学に繰り出すチームの仲間たちを
尻目に、本気モードで練習を開始。



「朝一番でいい練習ができた。WBCもあるし、早く体を動か
していかないといけませんからね」と内海。


トレーナーに組んでもらったメニュー通りみっちりと約2時間。
150メートルと100メートルダッシュや、下半身トレなど、
充実のメニューをこなしていく。


チーム一の練習の虫をかき立てるのは、WBCへの熱き思い。
前回大会もメンバー入りしたものの、登板は2次ラウンドの韓
国戦のみ。


しかし、この時には、最後までWBC公式球になじむことがで
きず、三回途中で降板した。


「僕はメンバーに入っていただけ。裏方、サポート役だった」
と苦い思い出だけが残っている。


雪辱の舞台に臨む今回は、いち早くWBC公式球となるメジャ
ー球を入手した。


練習以外でも常に意識を持ってボールを握っていた結果、手に
なじんできた。


「チェンジアップは指をボールの(滑りやすい)革の部分に置
く面積が多いから、チェンジさえしっくりくれば、(縫い目に
指を置く)他の変化球も大丈夫」と自信をのぞかせる。


さらに、ウイニングショットのチェンジアップには“大和魂
の意を込めて「ヤマトボール」と命名した。


「名前が残ってくれたら、いいですよね」と笑いながらも、
「国として戦うんです。韓国は旗を立てたりしていたけど、
(WBCは)背負っているものが大きい。
日の丸をつけて、恥はかけません」と日本代表としての固い決
意を熱く語った。


キューバ、韓国、そして米国−。3連覇阻止に燃える強敵に、
新球名である日本の“象徴”、ヤマトボールで立ち向かう。



星飛雄馬の魔球復活を想い起こすシーンを是非、世界の舞台で
披露願いたいものだ。






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